レポート
2026.05.17
近畿地区では、思い立ったときに声を掛け合って走り出す、機動力のあるツーリングがしばしば行われています。今回もメンバーF川さんからのお誘いをきっかけに、急きょS田さんと私の3名が参加。好天にも恵まれたことから公式ツーリングとしてレポートいたします。
当日の集合は名神高速道路・大津PA。朝から空はよく晴れ新緑がひときわ鮮やかに映える、まさにツーリング日和となりました。春から初夏へと移ろうこの時季は木々の緑が深まり、山あいの景色にも生命感があふれています。そんな季節の空気を楽しみながら大津PAを出発しました。


関ケ原ICを下りた後は県道53号線を池田温泉方面へ進み、伊吹ばら街道沿いの「ニコニコピエロ」にて少し遅めのモーニングをいただきました。


1コインとは思えないほど充実した内容で、チラシ寿司に茶わん蒸しまで付いた朝食は思わず驚かされるほどの満足感。一日の始まりにふさわしい、うれしいひとときとなりました。


その後は池田ふれあい街道を北上し国道303号線へ。さらに奥いび湖から国道417号線に入り、奥山ダム方面へ向かいます。山々に囲まれたこのエリアは道の両側に広がる新緑が美しく、爽快な景観の中を気持ちよく走ることができました。交通量も比較的少なくこの時季ならではの快走路を存分に堪能しました。
しかし、快適区間をフリー走行で気を取られたこともあり、私自身が徳山ダムへの標識を見落としてしまいそのまま先へ進んでしまう一幕もありました。ダム入口を過ぎるとトンネルが連続する区間となり、無線も届きにくく引き返すタイミングを逃したままかなり北上してしまいました。ところが状況を察してくださったお二方が、いったん到着した奥山ダムからこちらへ向かってくださり途中で無事に合流。3台そろってあらためて徳山ダムへ向かうことになりました。こうした出来事も、後から振り返ればツーリングならではの思い出です。




徳山ダムではしばし休憩を兼ねて見学を楽しみ、その後は来た道を戻りました。途中、先導のF川さんから「お城へ寄る」との案内があり向かった先は藤橋城。ナビにはプラネタリウムと表示されていたため一瞬戸惑いましたが、1987年に旧藤橋村が建設した施設で彦根城を思わせる天守風の外観から「藤橋城」と名付けられたそうです。地域の特色を感じられる、印象深い立ち寄りスポットでした。

さらに進んだ先の駐車場では、アルファロメオのミーティングも開催されており、偶然とはいえ華やかな車両が並ぶ様子に目を引かれました。

そこから再び国道417号線へ戻り、奥いび湖大橋を経て国道303号線を西へ進みます。
この日は終始晴天で気温が30度近くまで上がっていましたが、空気は乾いておりメッシュジャケットを抜ける風が心地よく感じられました。一方でトンネル内に入ると気温は15度ほどまで下がり、思わず寒さを感じるほど。こうした気温差も含め季節の移ろいを肌で感じながら走れるのは、この時季のツーリングならではの魅力です。総じて今が一年の中でも特にバイクを楽しみやすい季節であることを、あらためて実感しました。
快走路を気持ちよく進み、やがて木之本へ到着。当初は長浜市余呉町にある会員制カフェ「オレンジファクトリー」でランチの予定でしたが、あいにくこの日は定休日でした。そこで予定を変更し、奥琵琶湖を抜けて県道287号線「小荒路牧野沢線」へ向かいました。
この先にはよく知られたメタセコイヤ並木があります。新緑に包まれた並木道は実に美しく、初夏ならではの爽やかな景観が広がっていました。

季節ごとに表情を変える名所ですが、若葉の瑞々しさが際立つこの時季の風景もまた格別です。さすがに人気スポットだけあって観光客や車も多く写真撮影の場所探しには少々苦労しましたが、それだけ多くの人を惹きつける魅力があることを実感しました。


その後は琵琶湖西縦貫道路を利用して高島市方面へ進み、さらに朽木方面へ。市街地では交通量もありましたが徐々に道は落ち着きを見せ、再び気持ちよく走れる区間へと変わっていきます。続いて向かったのは、国道367号線、通称「鯖街道」です。かつて若狭から京へ海産物を運んだ歴史ある道として知られ、今もなお旅情を感じさせるルートのひとつです。
鯖街道を南下して間もなくF川さんご愛用の「キッチン四季」にて少し遅めの昼食を取ることになりました。


到着時にはライスが終了しており通常どおりの提供は難しいとのことでしたが、特別に組み合わせを工夫して対応していただきました。

いただいたハンバーグは大変美味しく、遅めのランチではありましたが満足度の高い食事となりました。
食後は再び鯖街道を南下し、大津方面へ向かいます。午後3時を過ぎると交通量も徐々に増え始めましたが、最後まで安全運転を心がけながら気持ちよく走行を続けました。やがて一同は、大津市内のF川さんのご自宅へ到着。奥様にコーヒーとデザートをご用意いただき、和やかな雰囲気の中で小休止となりました。ツーリングの締めくくりにこうした温かなおもてなしをいただけるのも、仲間同士の集まりならではの魅力です。
ここで解散かと思われましたが、F川さんのR1300GSを点検のためモトラッドミツオカ滋賀店へ持ち込まれるとのことで私たちも同行しました。関西で最も新しいミツオカの店舗は広く美しく、快適で洗練された空間が印象的でした。また、転勤によりこちらの店舗で勤務されている顔なじみのスタッフの皆さんとも再会することができ、思いがけない楽しみも加わりました。


そして今回のツーリングはここで正式に解散。大阪のS田さんと私はすぐ近くの大津ICから名神高速道路に入り、それぞれ帰路につきました。
新緑に包まれた山あいの快走路、奥琵琶湖周辺の美しい景観、そして仲間との楽しいひとときに恵まれた、実に充実した一日となりました。季節の心地よさを全身で感じながら朝から夕方まで気持ちよく走り通すことができた、印象深いツーリングでした。

レポート:BCN近畿地区 任田 邦嗣